研究課題/領域番号 |
16KK0032
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
|
研究機関 | 駒澤大学 (2017, 2019) 下関市立大学 (2016) |
研究代表者 |
水野 祥子 駒澤大学, 経済学部, 教授 (40372601)
|
研究期間 (年度) |
2017 – 2019
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 開発 / 環境 / イギリス帝国 / アフリカ / 国際援助 / 植民地科学者 / エコロジー / 援助 / 科学 / 途上国 / 植民地 / アフリカ農村開発 / 植民地科学 / 技術援助 / 国際開発 |
研究成果の概要 |
本研究はイギリス植民地科学者の開発構想が独立期の途上国に対する国際開発援助に与えた影響を実証的に解明した。熱帯アフリカ植民地の農村開発にかかわった主要人物を取り上げ、どのような開発の思想や実践を構築したかを考察した。さらに、途上国の開発に携わる科学者の知や技術が交換され、共有される場として国際会議を取り上げた。イギリスの植民地科学者の経験知が技術援助のあり方をめぐる議論のなかでいかに位置づけられたかを検討し、途上国に対する新たな開発のあり方を示唆するような知的枠組みを提供した可能性を探るとともに、1960年代の開発思想の多様性と変化を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのアフリカに対する開発援助を分析した研究では、技術援助の実態が明らかにされてこなかった。本研究では、受入機関であるロンドン・キングスカレッジのサラ・ストックウェル教授との共同研究により、欧米型開発モデルの押し付けというステレオタイプ化した分析枠組みを見直し、近代化論や新植民地主義という文脈のなかに位置づけられてきた開発援助を新たな視座から捉え直した。さらに、植民地期の「エコロジカルな開発」構想が、従来の開発を見直す契機とされた1972年の国連人間環境会議に重要な知的枠組みを提供したことを示し、開発と環境をつなぐ視点を明確にした。
|