研究課題/領域番号 |
16KK0040
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
城倉 正祥 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90463447)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2021
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 唐代都城 / 東アジア都城 / シルクロード都市 / 発掘遺構 / 都城門 / 唐砕葉城 / GIS / 衛星画像 / Pleiades / Corona / 遺構 / シルクロード都市遺跡 / 中国都城 / 設計原理 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、唐王朝が造営した都城(長安城・洛陽城)が、シルクロードの西域都市および東アジア諸国(高句麗・渤海・日本)にどのような影響を与えたのかについて、発掘された遺構の分析から考究した。具体的には、発掘遺構と衛星画像の分析を中心として、都城の空間構造の比較を行った。結果、西域都市では軍事的な橋頭保として実用的な構造が展開したのに対して、東アジア各国では「王都」として都城が採用されることにより、皇帝を中心とする中国の思想空間が再現された点を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唐王朝が造営した長安城・洛陽城などの都城は、東アジア各国や西域都市などに広く展開した点が知られている。本研究では、唐代都城の展開過程の具体像を明らかにするため、東と西の大きな枠組みで国際的な比較作業を行った。結果、唐代都城の展開過程に関しては、アジア東西で大きく異なる点が判明した。西域のシルクロード都市では、唐の軍事的拡張に伴って機能的な都市が造営されたのに対して、東アジアの渤海や日本では、中華の皇帝を中心とする思想空間が各国の王都として再現された点が明らかになった。唐代都城は単なる模倣によって展開したわけではなく、受容側の主体的な選択によって都市空間が再現された点に歴史的意義が見いだせる。
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