研究課題/領域番号 |
16KK0060
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
金融・ファイナンス
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
岡野 衛士 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20406713)
|
研究協力者 |
Askoy Yunus Birkbeck, University of London, Department of Economics, Mathematics and Statistics, Reader in Economics
|
研究期間 (年度) |
2016 – 2018
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
|
キーワード | 量的緩和政策 / DSGE-VAR / DSGE / 金融仲介機関 |
研究成果の概要 |
量的緩和政策についてCurdia and Woodford (2010, CW)はその効果を否定している。一方、塩路 (2015)は日本のデータは量的緩和政策が貸出の増加を通じて効果を発揮することを示唆しており、CW (2010)と塩路 (2015)は見解を異にしている。本研究は量的緩和政策の効果を明らかにするため1)DSGE-VARの推定結果に基づくシミュレーション、および、2)日本と同じくゼロ金利下での非伝統的金融政策を経験した米国のデータを用いたシミュレーションを行い、量的緩和政策が貸出の増加を通じて効果を発揮することを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は研究者の間で齟齬を来している狭義の量的緩和政策の効果について一定の知見を得たという点で大きな意義がある。かつ、狭義の量的緩和政策の効果について懐疑的な主張が多い中、先行研究に沿った文脈にそって、かつ、データに基づき分析し量的緩和政策の効果について肯定的な知見を得たことは非常に有意義である。Carmen and Reinhart (2009)が指摘するように金融危機は古くて新しい問題であり今後も世界経済が直面する課題であり、本研究の政策的含意が今後生かされる局面は大いにあると考えられる。
|