研究課題/領域番号 |
16KK0066
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
新領域法学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
上野 達弘 早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (80338574)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2020
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 著作物 / 著作権 / 類似性 / 侵害 / パクリ / 著作物の類似性 / 表現の自由 / 著作権法 |
研究成果の概要 |
本研究は、著作物の「類似性」に関して、日本における議論および裁判例のみならず、諸外国における議論を網羅的に分析した上で、これらを横断的に研究するものである。研究代表者ハ、2019年度にミュンヘン大学に滞在し、欧米諸外国の調査を幅広く行うなどした結果、類似性判断に影響を与える様々な要因のほか、国や地域、あるいは時代によって傾向や相違が見られることを明らかにすると共に、これまで法理論的観点のみからは説明がつかないとされてきた要素についても新たな視点を見いだした。その成果の一部は、2021年7月に『〈ケース研究〉著作物の類似性判断――ビジュアルアート編』(勁草書房)として発表する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
著作物の類似性というのは、著作権という独占権の及ぶ保護範囲を画するものであり、人の行動や表現の自由を過度に害しないための重要な論点であるところ、本研究によって、著作物の類似性が網羅的に分析され、その理論的・実践的な課題がかなりの程度明らかにされたことは、デジタル時代においてますます重要な社会における表現活動の適切な自由を確保する点で、大きな社会的意義を有すると考えられる。また、本研究は幅広い比較法を対象としていることから、本研究成果は、この問題に関する日本の国際的な位置づけを明らかにして、広い視野でそのあるべき姿を志向する理論的視座を提供した点で、学術的意義も大きいものと考えられる。
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