研究課題/領域番号 |
16KK0079
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済政策
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柳瀬 明彦 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (10322992)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | グローバル化 / インフラ整備 / 戦略的相互依存 / 動学ゲーム / 産業内貿易 / 寡占競争 / 異質企業モデル |
研究成果の概要 |
時間を通じた戦略的相互依存関係が存在する下での戦略的インフラ整備の諸トピックについて、動学ゲーム理論モデルを構築して分析した。(1)産業内貿易モデルの枠組みで、貿易費用を削減するインフラ整備を各国政府が戦略的に行う状況における、政策ゲームの均衡動学経路や長期均衡の性質を明らかにした。(2)少数の寡占企業と多数の独占的競争企業が共存する市場経済モデルの枠組みで、寡占企業によるR&D投資が知識資本の蓄積をもたらす状況における、寡占企業の様々な投資戦略を分析し、各戦略の下での均衡動学経路および長期均衡を導出し、その性質を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動学的最適化と非協力ゲーム理論を融合した動学ゲーム(微分ゲーム)理論を応用して物的インフラや市場インフラの整備における戦略的側面を明らかにする本研究は、インフラ整備を考慮に入れた国際貿易や企業行動に関する理論分析の発展に貢献するという学術的意義を持つ。また、現実の国際社会では各国がインフラ整備に関して主導権を握るべく鎬を削っており、経済のグローバル化が進んだ現在、インフラ整備のあり方もグローバル化とそれに伴う戦略的相互依存関係を考慮に入れて議論すべきであるといえる。本研究は、このような極めて政策的に重要な課題に対する学術的な取り組みであるという社会的意義を持つ。
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