研究課題/領域番号 |
16KK0080
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食料循環研究
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研究機関 | 名古屋大学 (2022) 大阪大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
内記 香子 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90313064)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
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キーワード | 持続可能性 / EU / IUU漁業 / パーム油 / ESG投資 / エコラベル / 認証制度 / 私的権威 / 漁業 / SDGs / 認証 / サプライチェーン |
研究成果の概要 |
本研究では、欧州由来のプライベートな認証・エコラベル制度がどのような要因でアジアに普及するかという問いを、持続可能な水産物を例に検討した。先行研究では既に複数の要因が挙げられ、たとえば制度自身の特性(ガバナンス、意思決定手続、厳格性など)のほか、輸入国の小売企業の要求度や生産国の制度的サポートなどが指摘されていた。本研究では、EUの規制パワーと、サステナブルファイナンス・ESG投資に着目した。とくに前者はEU規制の「ブラッセル効果」とよばれてきたが、本研究では、EUの規制力がもつ「専門性」「監督能力」「課題設定能力」の3点に着目して、アジアの漁業国の国内制度改革を後押ししたプロセスを分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、SDGsの実施や持続可能なサプライチェーンが着目されるなかで、本研究は持続可能な水産物の分野における認証・エコラベル制度がアジアでどのような要因で普及しているか、という問いを扱った。EUの規制パワーが、アジアの漁業国の国内制度改革を後押しをする形で、持続可能な水産物に対する理解がアジアに広がるプロセスを分析した点において学術的意義がある。また本研究では、アジアにおけるサステナブルファイナンス・ESG投資の拡大にも着目したが、こうした動きは今後、日本の漁業・水産物セクターにも影響を与える可能性があり、この点において社会的意義がある。
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