研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本研究では,金融資本市場の不完全性として,企業の資金借入制約問題,また企業経営者と投資家との間の非対称情報問題を勘案した上で,数理ファイナンスのオプション価格式を適用した理論モデルを構築した.特に,本研究では,金融資本市場の不完全性を仮定することにより,企業金融の中心課題である企業の投資行動と資金調達との間の相互作用について明らかにした.さらに,本研究では,その相互作用を勘案した理論モデルを用いて,投資タイミングや投資量,最適資本構成,倒産確率,負債のクレジットスプレッドなどの財務指標を推計した.
学術的な意義としては,数理ファイナンスにおけるオプション価格式を適用した多くの数理モデルでは完全競争市場を仮定していたが,本研究では,金融資本市場の不完全性を仮定した上で数理モデルを構築した点にある,社会的な意義としては,企業の資金制約の度合いや情報の非対称性の大きさの変化により,企業の投資行動と資金調達との間の相互作用に与える影響を定量的に分析し,その相互作用のメカニズムを明らかにした点にある.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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https://www.biz.tmu.ac.jp/quantitative-finance/workshop/tmu2019/