研究課題/領域番号 |
16KK0096
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡林 則夫 金沢大学, 数物科学系, 助教 (90387853)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | 走査型トンネル顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 非弾性電子トンネル分光 / 表面 |
研究成果の概要 |
ドイツ・Regensburg大のGiessibl教授との国際共同研究として、原子間力顕微鏡と走査型トンネル顕微鏡による振動分光法を組み合わせ、顕微鏡の金属探針と表面上の単一分子や単一原子との相互作用過程を調べた。まず、精密な振動分光が可能になるように装置改良を行い、更に、探針表面間の距離が短い領域において二つの手法の同時計測ができるように測定法を改善した。そして、(1)探針との相互作用による分子の構造変化を含む振動エネルギーの変化を、引力から斥力領域にいたるまで、これまでにない精度で理解した。一方で(2)表面上の原子の場合はその振動エネルギーの計測に用いる信号がとても小さい事がわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原子間力顕微鏡や走査型トンネル顕微鏡は、表面上の単一分子や単一原子を可視化できる強力な測定手法である。この二つの顕微鏡技術を融合することで、“見る”ことの極限を一歩進めたのが本研究の学術的な意義である。また、このようなプローブ顕微鏡を用いたボトムアップ過程により、複数の単一分子や単一原子から人工的にナノ構造体を作製し、新規の物性を創発しようとする試みが近年盛んに行われている。そのようなボトムアップ過程による新規物性の創発を促進するための基盤的な知見を得たことが、もう一つの学術的な意義である。
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