研究課題/領域番号 |
16KK0115
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
柳澤 将 琉球大学, 理学部, 准教授 (10403007)
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研究協力者 |
アルノ シンドルマイヤー パーダーボルン大学, 理学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2017 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 表面・界面 / 有機半導体 / 電荷注入準位 / 第一原理計算 / GW近似 / 半導体表面 / 有機-金属界面 / 準粒子エネルギー / 界面電子準位接続 |
研究成果の概要 |
将来のフレキシブルエレクトロニクスの材料として重要な、有機分子からなる半導体での電荷注入エネルギーなどの基礎物性の高度予測を目標に、多体摂動論の方法 (GW近似) の適用を進めた。本研究で考案した工夫により、表面の原子・分子スケールの構造の電荷注入準位への支配的影響を明らかにした。より高度な応用に向け、プログラムの効率化に加え、表面・界面での電荷注入準位の予測に必要な計算法[S. Ismail-Beigi, Phys. Rev. B 73, 233103 (2006)]を実装した。実装はほぼ成功し、表面での電荷注入における原子・分子スケールの構造の影響を精密に予測することが可能になりつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機分子からなる半導体は、安価な製造工程や材料の柔軟性を特長とし、次世代フレキシブルエレクトロニクスの候補として注目されている。 しかしながら、市場の大勢を占めるシリコン材料の無機半導体に比べ、有機半導体では、物質中の電子の輸送のしくみなど、基本的な現象の統一的な理解がいまだ得られていない状況である。 本研究は、実物質の観察・測定では特定しにくい、原子・分子スケールでの電子のふるまいを理論的に予測・再現し、基礎的な電子物性の理解に資することを目的に進めた。特に本研究では、まだ検討例が少ない、有機半導体の表面の構造と電子物性の関係を明らかにするための計算法・プログラムの発展に成功した。
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