研究課題/領域番号 |
16KK0127
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電力工学・電力変換・電気機器
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
稲田 亮史 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30345954)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
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キーワード | 衝撃固化現象 / エアロゾルデポジション法 / 全固体電池 / 酸化物固体電解質 / 電極活物質 / コンポジット電極 |
研究成果の概要 |
本研究では,セラミックス微粒子の常温衝撃固化現象を利用したエアロゾルデポジション法を用いて,次世代型リチウムイオン電池用高容量電極材料であるバナジウム系酸化物や金属リン化物を膜化し、ミシガン大学、カルガリー大学の研究パートナーとの協力の下,得られた膜電極の電気的・電気化学的特性を評価した。金属基板上に形成した各膜電極は,有機電解液中にて良好な充放電特性を示すことを確認した。これらの結果を踏まえて,別途作製した酸化物固体電解質焼結体上への直接電極形成を試みた。得られた電極/固体電解質積層体の片端面に金属リチウム対極を圧接して構成した全固体セルにおいても,可逆的な充放電動作を確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全固体電池は高い安全性を備えた次世代型蓄電デバイスに位置づけられているが,その安定動作には,電極内ならびに電極-固体電解質界面における電荷移動抵抗低減が必須である。本研究により,エアロゾルデポジション法を使用することで,次世代型二次電池用酸化物系・合金系電極活物質を熱アシストなしで酸化物固体電解質上に常温固化して得られた膜電極にて,可逆性の高い充放電が可能であることを実証した。更に,評価の際に必須となるLi金属対極と固体電解質間の電荷移動抵抗低減に資する多くの知見を得ることもできた。これらの成果は,化学的安定性に優れるが可塑性の低い酸化物系材料を利用した全固体電池の実現に貢献するものである。
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