研究課題/領域番号 |
16KK0156
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
北村 朗 北海道大学, 先端生命科学研究院, 講師 (10580152)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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キーワード | タンパク質恒常性 / タンパク質凝集体 / 神経変性疾患 / 筋萎縮性側索硬化症 / 線虫 / TRAST分光法 / 蛍光寿命イメージング顕微鏡 / ALS / TDP-43 / RNA |
研究成果の概要 |
細胞内タンパク質恒常性の破綻に伴い形成されるミスフォールドタンパク質の蓄積は,細胞内においてしばしば凝集体を形成する.本研究では,筋萎縮性側索硬化症 (ALS)の原因タンパク質であるTDP25を発現する線虫株を樹立し,その運動能および寿命解析を行い,実際の個体に対して与える影響を明らかにした.また,凝集性タンパク質と結合するRNAについて,生細胞内における構造を読みだす新規蛍光分光手法の確立と構造を読み出す系を確立した.さらに,凝集形成に関与すると考えられる細胞内高分子クラウディングの状態をGFPの蛍光寿命を用いて読み出す方法も確立できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線虫は成虫で全長1ミリメートルほどの大きさの虫であるが,神経系・筋肉組織を有し,神経変性疾患のようなヒト疾患のモデル生物として広く用いられている.本研究では,筋萎縮性側索硬化症 (ALS)の原因と考えられる凝集性タンパク質を線虫で発現する系を確立し,その運動能と寿命が低下することを実証した.本成果は,ALSをはじめとする神経変性疾患の原因究明のために重要な基盤手法となり得る.また他に二件の国際共同研究体制を組織することができ,どちらも生細胞内の分子構造を読み出すだめの重要な手法を確立することができた.
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