研究課題/領域番号 |
16KK0171
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
園芸科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤本 龍 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (60620375)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | ヘテロシス / エピジェネティクス / トランスクリプトーム / アブラナ科 / 育種学 / 園芸学 / 遺伝学 / ゲノム |
研究成果の概要 |
ハクサイの雑種強勢の分子機構の解明を目指してエピゲノム解析を行った。全ゲノムDNAメチル化解析により、遺伝子の上流と下流200bpにDNAメチル化が見られると発現レベルが低くなることを明らかにした。転写抑制型のヒストン修飾であるH3K27me3は組織特異的な遺伝子発現制御に重要な役割を担う可能性が示された。転写活性型のヒストン修飾であるH3K4me3とH3K36me3を有する遺伝子は発現レベルが高くなる傾向が見られた。また、転写活性型のH3K4me3と転写抑制型のH3K27me3の両方の修飾を有する遺伝子を同定した。F1のヒストン修飾レベルはどちらか一方の親と近い値を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Brassica rapa種において、ヒストン修飾を対象としたエピゲノム解析は実施されていなかった。本研究によりB. rapaにおいて、ヒストン修飾が遺伝子発現に果たす役割を明らかにできた。両親系統とF1の比較解析から、F1では親のエピゲノム状態が維持されていることを明らかにした。以上より、本成果は学術的な意義があると考える。今後、遺伝学的な研究とエピゲノム情報を統合して解析を進めていくことで雑種強勢に重要な遺伝領域を明らかにする計画で、一代雑種育種の省力化に繋がる発展性が期待できることから、本研究の社会的な意義は大きいと考える。
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