研究課題/領域番号 |
16KK0187
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
中島 円 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50317450)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2020
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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キーワード | 病理組織 / バイオマーカー / 認知症 / 高齢者疾患 / 脳脊髄液 / 予防医学 / 脳内環境 / 脳組織 / ロイシンリッチα2グリコプロテイン / 受容体型チロシンフォスファターゼ / 脈絡叢 / 国際協力 / 医療・福祉 / 神経科学 / 老化 / マイクロアレイ |
研究成果の概要 |
高齢者疾患では,脳内環境が後天性に発症する疾患原因に関連することが推定される。認知症患者の臨床データと大脳皮質生検組織を保管しているクオピオ大学病院と国際共同研究を進め,脳代謝データと病理組織,脳脊髄液を利用し,脳内発現の役割と疾患に与える影響を解析した。結果,Q型受容体チロシンフォスファターゼ(PTPRQ)は,脈絡叢上皮細胞及び,脳室壁上衣細胞に強く発現が認められ,脳室拡大を示す成人慢性水頭症にて髄液中に多く含まれていることが判明した。また髄液中ロイシンリッチ α2グリコプロテイン(LRG1)は特発性正常圧水頭症(iNPH)患者で,併存するアルツハイマー病様病理変化と独立して増加を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疾患耐性に対する脳内環境に関する研究は,後天的に発症する神経疾患に対する予防的対策となる。高齢者疾患では二次性に発症する疾患に対し,予防的な脳環境を明らかにすることで疾患発症を抑止できる。本手法は脳内の環境を脳脊髄液,脳組織から疾患特異性を有するバイオマーカーを特定し,疾病発症機序を解明する一助とした。疾患発症を未然に抑止し,患者,介護者負担の減量,必要な福祉費用の軽減に結びつくものと考える。
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