研究課題/領域番号 |
16KT0023
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
連携探索型数理科学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
小川 知之 明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (80211811)
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研究分担者 |
宮路 智行 明治大学, 研究・知財戦略機構, 特任准教授 (20613342)
坂元 孝志 明治大学, 理工学部, 専任講師 (30546891)
中西 周次 大阪大学, 太陽エネルギー化学研究センター, 教授 (40333447)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2016年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 自己組織的連鎖反応 / 3種反応拡散系 / Tributsch-Pohlmannモデル / 進行波解 / 多電子移動 / 移流拡散 / 連鎖反応理論 / 均質化法 / 自己組織化 / GL理論 |
研究成果の概要 |
自己組織的連鎖反応におけるパルス進行波を理解するために現象論的に関連した3種反応拡散系の進行波解の分岐現象を解明した。その中で特に2種競争系の進行波解を加速することができるかどうかに注目し、まず、3番目の外来種の成長速度をパラメーターとして非自明な進行波解が分岐することを示した。そこでは、2種競争系に対して3番目の外来種からの影響が微小であると仮定し、力学系の進行波解の摂動理論を利用した。また非自明解が元の進行波を加速するのか減速するのかを、分岐点付近で分類することができるようになった。ドリフト分岐の解析的な定式化を行い、数値的に固有関数を求めることで高精度な分岐解析が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3種の競争反応拡散系の進行波の分岐解析が高精度に可能になったのは解析技術的に重要である。また、ドリフト分岐点の周りの挙動が豊富で数学的にも新しい分岐構造が期待できる点でも発展性が見込める。一方、本来の目的であった自己組織的連鎖反応の理解には直接結びついていないが、現象論的でも自己触媒的に加速が実現する数学モデルの構造を提案していくことで将来的に実験科学に指針が得られることも期待される。実際、分担者の中西氏とは、生物が利用している代謝系のようなサイクリックな反応系に見られる自己触媒反応を人工的に構築するため、ネットワーク反応系に分岐構造を利用した制御を実現する次のプロジェクトに取り掛かっている。
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