研究課題/領域番号 |
16KT0029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
食料循環研究
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
西川 潮 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (00391136)
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研究分担者 |
柘植 隆宏 甲南大学, 経済学部, 教授 (70363778)
氏家 清和 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30401714)
横溝 裕行 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, 主任研究員 (30550074)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2016年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 環境保全型農業 / 水田 / 生物多様性 / エコツーリズム / 選択実験 / 支払意思額 / 持続可能性 / 行動選択動態 / 環境配慮型農業 / 生態系サービス / 循環システム / 水稲 |
研究成果の概要 |
羽咋地域での水田調査の結果、長期自然栽培に取り組んでいる水田では捕食者の多様性が増加し、害虫の多発生が抑制される傾向が認められた。慣行栽培田と比べ、自然栽培田では水稲収量が半分以下となるが、コメは良品質である。自然栽培田の水稲収量を向上させるうえで、竹粉砕物の施用が効果的である。能登の観光と農業体験に関する市場調査を実施し、市民の選好を把握した。あわせて全国の一般消費者と飲食店の仕入れ担当者を対象とした各種調査を実施した。持続型自然農業の振興策として、自然栽培による生物多様性向上効果を一般消費者向けに宣伝することと、農作物の収穫・加工およびそれを食べる企画をエコツアーに含めることが重要となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水稲の生物共生栽培の取り組みは日本各地で行われており、今後も栽培面積が拡大していくことが見込まれる。これは水田の生物多様性の観点からは好ましい状況であるが、コメの販売状況は必ずしも好調とはいえない。本研究では、生態学と経済学分野の連携により、モデル地域の状況を踏まえ、農家、コメの消費者、エコツアー参加者の行動選択動態を考慮に入れ、持続型生物共生農業の構築に向けた方策を検討した。本研究から得られた知見は、水稲の自然栽培の振興、生物共生栽培米の販売方策の立案、および里山里海を活用したエコツアーの企画を行ううえで、羽咋市や生物共生栽培に取り組んでいる他の市町村に有益な情報を提供することが期待できる。
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