研究課題/領域番号 |
16KT0050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
河合 信之輔 静岡大学, 理学部, 准教授 (90624065)
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研究分担者 |
山下 雄史 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任准教授 (50615622)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 反応動力学 / 機械学習 / エネルギー移動 / 反応性境界 / 相空間構造 / 異性化反応 / 化学物理 / 溶媒効果 / クラスター / 化学反応動力学 / 反応境界 |
研究成果の概要 |
化学反応における遷移状態近傍のダイナミクスについて,溶媒などの周辺分子の影響に注目して理論的研究を遂行した。対象としてはHCN→CNHの異性化反応をとりあげ,周囲にAr原子を1個置いた系を考察した。電子状態計算に基づいてポテンシャルエネルギー面を作成し,反応ダイナミクスの解析を行った。個々の初期条件に対し,それが反応を起こすか否かをその初期条件の「反応性」と定義し,相空間内において反応性が分かれる境界面「反応性境界」を抽出した。また,その各初期条件の反応性を機械学習によって解析した。学習結果の解析から,反応の成否を決定するうえでの各変数の重要度を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学反応は原子が動くことによって起こるものであり,特に反応途中にある遷移状態とよばれる分割面の付近での原子の動きが,反応の成否を決定するうえで重要である。本研究では,遷移状態付近の原子の動きに対する「溶媒」などの周辺分子の影響を,機械学習を通じて詳細に解析した。それによって,各原子の初期位置および初速度の中で,反応の成否を決定づけるうえで重要度の高い因子と低い因子を判別することを可能にした。この結果は,化学反応に対する基礎科学的知見を推進するとともに,将来的には多様な化学反応の制御につながっていく可能性がある。
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