研究課題/領域番号 |
16KT0054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高田 彰二 京都大学, 理学研究科, 教授 (60304086)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2017年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2016年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 計算生物物理 / 生体分子シミュレーション / 遷移経路探索 / マルコフ状態モデル / マルコフ状態モデリング / ヌクレオソームスライディング / ストリング法 |
研究成果の概要 |
大自由度が関わる生体分子複合体の大規模構造変化において、状態変化を記述できる遷移経路の探索アルゴリズムの開発・実装を行い、それを細胞生物学的課題・ヌクレオソーム動態に適用した。 熱揺らぎによる自発的な、およびATP依存クロマチンリモデラーによる能動的なヌクレオソームスライディングについて、独自の粗視化分子分子動力学(MD)シミュレーションをもとに、マルコフ状態モデル(MSM)を構築し、遷移経路解析を行った。また、ヌクレオソーム自己組織化の自由エネルギー地形について、超大規模なシミュレーションをもとにMSMを構築し、塩濃度依存的なヌクレオソーム形成・分解過程の新しい描像を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヌクレオソーム構造・動態は、近年のクロマチン研究・エピゲノム研究に関連して盛んに研究がおこなわれている。大部分は実験研究であるが、本研究は実験データに基づきながら分子動態を可視化することに成功しており、ヌクレオソーム動態にユニークな視点を与えた。 それを可能にした要因は、独自の粗視化分子シミュレーション技法と、マルコフ状態モデリングの組合せである。この方法は複雑分子系についてその遷移状態を詳細に解析する方法として強力なものであるといえる。同時に、他の研究者の利用に資するために、開発し研究に利用したシミュレーションソフトウエアCafeMolのソースコードをすべて公開している。
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