研究課題/領域番号 |
16KT0059
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
青木 百合子 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (10211690)
|
研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2016年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
|
キーワード | 量子化学計算 / メタロセン触媒 / Ziegler Natta触媒 / 高分子反応 / 効率的遷移状態探索 / Elongation法 / Through Space/Bond解析 / 電子状態 / 遷移状態 / 量子化学 / ELG-RP-TS法 |
研究成果の概要 |
本課題では大規模系のための独自量子化学計算法Elongation(ELG)法の利点を生かしながら、新しい遷移状態探索法を導入することにより、反応制御・触媒設計が困難な触媒分野への貢献を目的としている。化学的に重要で遷移状態計算・解析に必要な活性領域とその周辺の Hessian行列を効率的に計算するELG-Hessian 法の構築、およびHessianを要しない効率的Replica-Path (ELG-RP)法の導入という二種類の開発を手がけ、均一系および不均一系触媒反応に応用した。また、含金属系用Through Space/Bond法により、遷移構造の個々の軌道相互作用の寄与を解析可能とした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Elongation法による安定構造最適化において、既存ab initioプログラムの構造最適化法を駆使しても到達できない別の安定構造を高効率で見出しうることが分かってきた。これを遷移状態計算に応用することにより、これまで不可能であった複雑系の遷移状態探索を効率よく成し遂げうることに繋がる。工業的に反応過程が不明である触媒反応解析に適用すると、ミクロな電子状態レベルでの原理的な反応解明が可能となり、現実の触媒設計の的を絞れる基礎データを提供できる。計算手法を整備すれば、高分子合成のための触媒開発のみならず環境触媒の設計においても、合成前に役立つ反応設計ツールとして社会に役立つと期待できる。
|