研究課題/領域番号 |
16KT0098
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
グローバル・スタディーズ
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
西尾 哲夫 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (90221473)
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研究分担者 |
齋藤 剛 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (90508912)
相島 葉月 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 准教授 (40622171)
椿原 敦子 龍谷大学, 社会学部, 准教授 (00726086)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2016年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | グローバル・コミュニケーション / 中東 / イスラーム |
研究実績の概要 |
本研究ではグローバル化と中東地域の民衆文化に関する以下の研究を実施した。 京都大学大学院文学研究科ならびに京都産業大学外国語学部ことばの科学研究センターとの共催で、シンポジウム「地中海古代語への幻想―移動する人、移動する言葉」を実施した。古代から現代まで地中海は人が移動し、それに伴い様々なモノや情報、そして知識が行き交う場所として機能してきた。現在においても言語およびそれを使う集団の分布を見るとき、この海域世界は複雑な様相をもっている。歴史的にはラテン語やアラビア語などのように海域全体の共通語として拡がった言語もあれば、その影響をうけながらもマルタ語などのように民族集団固有の言語として存在している言語もある。またいわゆるリンガ・フランカのように、いまだにその実態はよくわかっていないが、異なる言語話者間のコミュニケーションのために刹那的に生成した言語もある。またそこに暮らす人びとの言語生活に目をあてれば、母語とは別に二つや三つの言語を巧みに操ることも常態のように見える。このシンポジウムでは、特に移動する人の集団と言語の関係性に着目しながら古代から現代の言語状況を逆照射することで、《地中海的な》の言語の様相を明らかにした。この成果を通じて、「個人」の周囲に「社会」「地域」「世界」を設定し、「個人」を包摂する価値体系としての「文化」「文明」「世界システム」を解明してきた従来の分析モデルに代わる、環境と心性の連環モデルを構築することで、時間的にも空間的にも分野間でも複雑に連関している現代のコミュニケーション空間を把握する視座を得られた。
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