研究課題/領域番号 |
16KT0109
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
複雑系疾病論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大塚 基之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90518945)
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研究分担者 |
前田 愼 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40415956)
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70463841)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 複雑系 / ヘテロクロマチン / RNA / 反復配列RNA / 膵癌 / 癌化 / 反復配列 / 核酸 / 癌 / トランスレーショナルリサーチ |
研究成果の概要 |
膵癌早期からヘテロクロマチン領域から反復配列をもつRNAが発現してくることに着目し、その生物学的意義を検討した。反復配列RNAの過剰発現は、YBX1蛋白との結合を介して、DNA損傷の蓄積や染色体分裂異常を惹起し、それにより癌化のポテンシャルを上げていることが示された。さらに反復配列RNAを高感度に血中から検出することで、膵癌早期診断マーカーとして有用であることが示唆された。さらに特殊な非コードRNAとして 膵癌特異的な環状RNAを同定し全長配列を決定したうえでその組織内発現を確認し、今後の複雑系の解析次第では、新規の膵癌マーカーとして有用になる可能性が考えられた
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌は予後の悪いがんの筆頭ともいえるが、それは 発癌メカニズムが不明である点と、早期発見がしにくい点が 理由として挙げられる。膵癌早期から、通常では発現していない一定の配列の繰り返しを持つ特殊なRNAが発現してくることが分かっている。本研究によって、この反復配列RNAの発現が複雑な系を介して細胞の遺伝子異常を惹起し、癌化に絡んでいることが判明した。今後 反復配列RNAの血中での検出による膵癌早期発見への応用や、このRNAを標的とした新規治療法の開発がのぞまれる。
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