研究課題/領域番号 |
16KT0149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
食料循環研究
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
佐久川 弘 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (80263630)
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研究分担者 |
竹田 一彦 広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (00236465)
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研究協力者 |
山崎 秀夫
チドヤ ラッセル
サンデー マイケル
アデシナ アデニュイ
ダーバラー アリー
アブデルダム シェリフ モハメド モハメド アリ
カオンガ チクムブスコ チジワ
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 農薬 / 瀬戸内海 / 船底防汚剤 / 歴史的変遷 / ダイアジノン / 除草剤 / 殺虫剤 / 水産食品の安全性 / 物質収支 / 水産食品安全性 |
研究成果の概要 |
瀬戸内海において海水、堆積物、生物試料を採取し、海域による農薬汚染の進行度の評価を行い、瀬戸内海全域にわたる汚染の歴史的変遷を明らかにした。生物試料中の農薬濃度の測定から、食用魚等の食品としての安全性を評価し、水生生物へのリスクアセスメントを行った。さらに、瀬戸内海の海水等の農薬濃度、農地等での農薬使用量、船底塗料の出荷量から、過去の農薬の物質収支の変遷に関して解析を行った。その結果、測定した8種類の農薬のうちで、陸地で使用されるダイアジノン(有機リン系殺虫剤)がすべての試料において、比較的高濃度で存在し、水産食品としての安全性への懸念や水生生物に対する負の影響が認められることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
瀬戸内海の農薬汚染の分布、海洋生物への濃縮、海底堆積物に移行した農薬の動態調査を実施することにより、船底防汚剤由来や陸地由来の農薬の汚染の歴史や今後の推移について予測したことに学術的意義がある。従来の食品安全性のみの評価研究では、農薬汚染の発生、進行、今後の見通しに関する情報が得られないので有効な対策を取ることができなかった。本研究により、陸、河、空、海にわたる物質循環を考慮しながら、瀬戸内海産水産食品の安全性を総合的に評価し、持続的かつ安全な食料生産を実現するための基礎資料を得たことに意義がある。有機リン系殺虫剤であるダイアジノンが、水産食品安全性や海洋生物に負のリスクを与えることを示した。
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