研究課題/領域番号 |
16KT0153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
紛争研究
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小浜 祥子 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 准教授 (90595670)
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研究分担者 |
大槻 一統 早稲田大学, 高等研究所, 講師 (00779093)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 紛争 / 軍事戦略 / 数理モデル / 統計分析 / サーベイ実験 / 地雷 / 空爆 / 核兵器 / 政治経済学 / 非通常兵器 / 国際貢献 |
研究成果の概要 |
本研究の第一の成果は紛争中の兵器選択のメカニズムを数理モデルにより分析し、戦闘地の破壊や汚染の原因となる兵器の使用が、その地域に存在する財の種類や紛争当事者の政治体制に依存すると示したことである。第二の成果として、カンボジア内戦中の地雷と空爆使用のデータを核として新たなデータセットを構築し、統計分析により、理論の予測する通り宝石鉱山に近い場所ほど地雷の被害にあいやすく、稲作に適した地域ほど空爆の被害にあいやすいと明らかにした。第三の成果は、サーベイ実験により核兵器が使用されやすい条件として、財が安全保障上の利益で、かつ紛争国が民主主義体制の二つが存在すると示したことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際政治学には紛争中の軍事戦略の選択に関する研究群が存在するが、地雷や核兵器のような兵器について、長期的な汚染被害をふまえて使用のメカニズムを検討する理論・実証研究はほとんど存在しなかった。本研究はそうした学術上の不足を補うものである。また、国際社会には地雷や核兵器の使用や獲得を目指す国家・グループが未だ存在する。不使用・不拡散の規範を共有しない国家等による当該兵器の使用・開発を防ぐためには、意思決定者の政治・経済的な動機に働きかけるより他ない。本研究は、そうした為政者の直面する勝利と搾取のトレードオフ、使用を促進する条件、ターゲットとなりやすい地域を特定することで、将来の政策立案に寄与する。
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