研究課題/領域番号 |
16KT0189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
人工物システムの強化
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
斉藤 了文 関西大学, 社会学部, 教授 (60195998)
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研究分担者 |
吉田 敬介 九州大学, 工学研究院, 教授 (60191582)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 人工物 / 技術論 / 限定合理性 / 複雑性 / 過失 / メンテナンス / 社会システム / 行為者 / 200年住宅 / 自動運転車 |
研究成果の概要 |
人工物を強化するための社会的制約条件ということで、一般メンテナンス学の提唱を行った。時間的、空間的に複雑性を増す系に対する現場での対応は、広い意味でのメンテナンスということができる。ここに含まれる哲学的論点を解明しようとした。 一つは、人工物の強化に必要となる事故調査というものが、市民社会の法や倫理とかい離する含意を持つということである。ここには、過失、さらに過失ともいえないミスが社会的に大きな影響を及ぼすということに関わる社会問題の解明が必要だという論点も含まれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工物の強化は、基本的にはメンテナンスの問題だと設定し直し、そのための社会的制約条件を取り出した。ここには、民法の不法行為法の問題が存在することを示し、所有権や責任の問題とのかかわりがあることを明示した。この意味での、社会的制約条件の明示化は、新たな試みだということができるであろう。 さらに、制約条件を考えるにあたって、より広い技術論の枠組みも提示することになった。大量生産に基づく製造がテクノロジーの問題の中心ではなく、設計意図のこめられた人工物が大量に、多様に存在することが問題だということを明示することができた。この点は、技術論としても新しい地平を開いたものだと思う。
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