研究課題
特別推進研究
我々はショウジョウバエのGAGA因子がFACTと複合体を形成し、Hox遺伝子の発現維持やPEVに関与することを明らかにした。また、超らせん化因子がX染色体量的補正に関わることを見出した。これらの研究結果をふまえて本研究を実施し、以下の成果を得た。1. GAGA因子-FACT複合体がクロマチンリモデリング因子PBAP複合体をPc/trx応答領域にリクルートし、クロマチンリモデリングを誘起してHox遺伝子の発現状態を維持する。2. GAGA因子-FACT複合体がwhite遺伝子下流に存在するGAリピート配列に結合し、クロマチンリモデリングを誘起してK9メチル化ヒストンH3をヒストンH3.3に置換することにより、ヘテロクロマチンの侵攻を阻止して遺伝子の発現状態を維持する。3. Pc/trx応答領域のnon-coding RNAがHox遺伝子発現制御に関わる。4. 超らせん化因子はMOFによりヒストンH4K16がアセチル化されたクロマチンにリクルートされ、コンパクトで抑制性のクロマチンを形成するISWIと拮抗し、オープンな活性クロマチンを形成してX染色体量的補正に関わる。5. Ash1ノックアウトマウスのホモ個体は生育するが、骨の形態に異常を生じる。一方、FACTサブユニットSPT16のノックアウトマウスのホモは胚致死であったが、ヘテロ個体で免疫グロブリン遺伝子クラススイッチに偏りが検出された。以上のように研究は順調に進み、特にK9メチル化ヒストンH3をH3.3に置換することにより、ヘテロクロマチンの侵攻を阻止するメカニズムを明らかにしたことは高く評価されている。
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