研究概要 |
昨今,ものづくりに興味や関心を示さない児童が多くなる傾向にあるとの報告が様々な機会で指摘さており,これからの日本の科学技術を担う児童の創造的人材育成のためには,児童が本来もつ創造性や独創性をいかに引き出すかが重要となっている.このためには,まず,児童がものづくりの体験を通して自然法則や論理的手法を学ぶことの楽しさを実践し,自分のアイディアや夢を実現することができる創造性を養う教育プログラムの開発と同時に,ものづくりの実践の場を与えることが必要不可欠となっている. この目的に沿って(1)金属に触れること,(2)素材としての金属を考えることを念頭にものづくりの教室を開催した. 本年度は,平成18年10月7日に多賀公民館において小中学校を対象に「大空を翔ける 空き缶飛行機をつくろう」と題して,500mlのアルミ缶より飛行機の製作教室を開催した.飛行機の製作と共に素材となるアルミ缶の製造方法,アルミニウムのリサイクルの現状などを説明し,素材としての金属を考える学習内容とした.平成18年12月26日に日立科学館にて小学生を対象とした「卑弥呼の銅鏡をつくろう」を,また平成19年3月28日には茨城大学内において「オリジナル銅鏡をつくろう」の体験型ものづくり教室を実施した.本教室は,インターネットの利用方法,NCプログラム教育と工作機械を用いた機械加工から構成されているものであり,本作業を通して工学的なものづくりの楽しさを体験すると共に工作機械への親近感を持たせる学習内容とした.これらのプログラムの実践により近隣の小中学校との連携も密になり,機械的・工学的ものづくり教育に対する理解も深まってきている.平成18年12月26日に行った教室は,新聞やTVの取材を受けた.
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