研究課題/領域番号 |
17013013
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60291267)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 成人T細胞白血病 / 制御性T細胞 / Foxp3 / HTLV-I |
研究概要 |
12例のATL患者由来新鮮白血病細胞、2種のATL細胞株、4種のHTLV-I感染T細胞株のFoxp3 mRNA量をreal-time PCR法で測定した。その結果、5例の新鮮ATL細胞とHTLV-I感染T細胞株MT-2にFoxp3の高発現を認めた。さらにFoxp3高発現ATL細胞中2例とMT-2細胞にT細胞反応抑制効果を認めた。抑制効果がみられたそれら細胞の抑制効果はTreg細胞と同様に細胞-細胞接触依存的であることが分かった。以上より、Foxp3高発現のATL細胞2例とMT-2細胞がTreg細胞類似であることが明らかになった。他方、ヒトT細胞株Jurkat(Foxp3陰性)にHTLV-I p40taxを誘導したが、Foxp3の発現は誘導されなかった。さらに、IL-2存在下にCD25^+CD4^+T細胞(Treg細胞)およびCD25^-CD4^+T細胞(通常のT細胞)をそれぞれ放射線照射MT-2と共培養し、HTLV-I感染を行ったが、両細胞集団間でウイルス感染効率に有意な差は認めなかった。IL-2非存在下に同一の実験を行ったところCD25^-CD4^+T細胞由来のHTLV-I感染細胞が2クロン、Treg細胞由来のHTLV-I感染細胞が3クロン樹立された。それぞれの由来クロンでのFoxp3発現を測定したところ、CD25^-CD4^+T細胞由来細胞ではFoxp3発現は低値のままであった。HTLV-I感染およびp40tax発現によってT細胞にFoxp3発現が誘導されないことから、Foxp3高発現のATL細胞は、Foxp3高発現T細胞由来すなわちTreg細胞由来であると考えられた。
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