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発がんに関わる染色体倍加の発生機構

研究課題

研究課題/領域番号 17013062
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

宮川 清  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40200133)

研究期間 (年度) 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2005年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
キーワード染色体不安定性 / ゲノム修復 / 細胞周期 / チェックポイント / 発がん
研究概要

染色体の倍加は異数体を生成することによってがんの発症に関わる染色体の数的異常の原因となる。このような倍加は様々の遺伝子の異常によって誘発されるが、発がんの原因との関連性は明らかではない。そこでDNA損傷に応答する細胞周期の調節機構と染色体倍加との関連をendonucleaseであるMus81-Eme1複合体のヒト細胞における機能解析を行なうことによって検討した。Mus81あるいはEme1のノックアウトによる機能低下細胞はS期およびG2期の遅延をきたす。そこで、これらの細胞周期におけるチェックポイントの活性化を検討した。まず、S期においてはChk1とChk2のリン酸化の亢進がこれらの変異細胞において観察された。DNA損傷を感知するATMの発現をRNA干渉によって低下させることによって、これらの活性化は抑制されることからDNA損傷依存性と考えられた。その結果としてリン酸化の標的であるCdc25Aの発現が低下した。一方、G2期ではATM依存性にChk2のリン酸化が変異細胞では亢進していた。これら複数のチェックポイントの活性化は細胞周期進行の中心的役割を担っているCdk1およびCdk2の活性低下をきたす。そこで、Cdk1の活性を外来性の強制発現によって補正したところ、染色体の倍加の頻度も低下した。これらの結果より、主としてDNA二重鎖切断に応答するATMを介するS期およびG2期のチェックポイントの活性化は染色体倍加の原因となることが示唆され、ごくわずかの内因性のDNA損傷でも染色体不安定性の原因となることが想定された。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Haploinsufficiency of the Mus81-Eme1 endonuclease activates the intra-S-phase and G2/M checkpoints and promotes rereplication in human cells2006

    • 著者名/発表者名
      Hiyama, T.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res. 34

      ページ: 880-892

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Src tyrosine kinase inhibitor PP2 suppresses ERK1/2 activation and epidermal growth factor receptor transactivation by X-irradiation2006

    • 著者名/発表者名
      Li, Z.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 341

      ページ: 363-368

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] The human pre-B cell line Nalm-6 is highly proficient in gene targeting by homologous recombination2006

    • 著者名/発表者名
      Adachi, N.
    • 雑誌名

      DNA Cell Biol. 25

      ページ: 19-24

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

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