研究課題/領域番号 |
17013063
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
武藤 哲彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80343292)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 遺伝子 / マイクロアレイ / 癌 / 転写因子 / ノックアウトマウス / Bach2 / B細胞 |
研究概要 |
Bach2は、Maf癌遺伝子と二量体を形成する転写抑制因子であり、B細胞特異的に発現する。Bach2は、癌遺伝子AP-1と認識DNA配列が共通であることから、細胞増殖の調節に関与する可能性がある。そこでBach2の標的遺伝子の解明を通じて、B細胞の増殖を制御する遺伝子プログラムを明らかにすることを本研究の目的とした。はじめに、Bach2ノックアウト(Bach2KO)B細胞の増殖能を検討した。その結果、Bach2KO B細胞はB細胞増殖因子LPSには応答するが、B細胞受容体(BCR)刺激には応答しなかった。さらに、LPS刺激下で細胞分裂回数と形質細胞への分化頻度の相関をBach2KO B細胞と野生型B細胞で比較した。すると、Bach2KO B細胞は野生型B細胞に比べて少ない分裂回数で形質細胞へ分化した。一連の結果は、B細胞における細胞増殖と分化の調節へのBach2の関与を示唆する。次に、DNAマイクロアレイにてBach2KO B細胞と野生型B細胞で発現に差異のある遺伝子を調べたところ、形質細胞分化に必須の転写抑制因子Blimp-1の発現がBach2KO B細胞において亢進することを見いだした。Blimp-1は、転写因子c-Myc遺伝子の転写を抑制することで、B細胞の増殖を調節する。B細胞でBlimp-1遺伝子がBach2の標的遺伝子である可能性をBach2抗体によるクロマチン免疫沈降実験と、Blimp-1遺伝子のプロモーター領域を持つレポーター遺伝子によるレポーターアッセイで検証した。その結果、B細胞内でBach2が同配列に結合すること、同配列特異的に転写を抑制することを見いだした。従って、Blimp-1遺伝子はBach2の標的遺伝子の一つであり、Bach2KO B細胞の細胞増殖障害や、過度の形質細胞分化は、Bach2によるBlimp-1遺伝子抑制の破綻が一因と考えられる。
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