研究課題/領域番号 |
17013074
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (20244345)
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研究分担者 |
小船 雅義 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90336389)
宮西 浩嗣 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60372819)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 慢性肝炎 / 酸化的DNA傷害 / 8-OH-dG / 肝細胞癌 / Ogg1 / Mutyh |
研究概要 |
C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染は、慢性肝炎、肝硬変および肝細胞癌(HCC)を引き起こすが、その肝発がん機序は不明である。臨床的には、C型肝炎からHCCを発生してくる症例は、慢性肝炎期に炎症が高度な例や肝線維化が進行した例が大半であることが報告されている。つまり、HCVの肝発がん過程に持続慢性炎症が関与する可能性が示唆される。一方近年、持続慢性炎症によって惹起される発癌過程には、細胞内で生じた活性酸素(reactive oxygen species ; ROS)による酸化的DNA損傷が関与する可能性が想定されているが、HCVによる肝発癌過程で、そのような機序が関与するかは不明である。本研究では、HCV肝炎・肝癌患者の生検肝組織を用いて、1)ゲノムDNAのXbaI消化断片から、抗8-OHdG抗体を用いて標的遺伝子群を免疫沈降させ、PCRで増幅した後DNA arrayで解析した(ChIP-chip解析)。2)患者末梢血リンパ球から高分子DNAを抽出し、8-OHdG損傷のDNA修復酵素であるOgg1およびMutyh遺伝子のSNPs解析を行った。その結果、1)C型慢性肝炎やHCCの複数の肝組織から抽出したDNAを用いたChIP解析から抗8-OHdG抗体で認識される共通の106遺伝子を同定した。2)健常人対照に比べHCC患者に有意に偏りがあるMutyh遺伝子のintron内のSNPを同定した。3)新規経口鉄キレート剤を肝鉄過剰によって肝炎・肝癌を自然発症するLong-Evans Cinnamon (LEC) ratに投与し、除鉄治療が肝炎の発症阻止に有効であることを確認した。
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