研究課題/領域番号 |
17014060
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 敏一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00049397)
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研究分担者 |
松本 邦夫 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90201780)
水野 信哉 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10219644)
町出 充 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90346198)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2005年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | HGF / c-Met / 癌-間質相互作用 / 腫瘍血管新生 / 制癌戦略 |
研究概要 |
癌間質に発現するHGFとそのアンタゴニストとしてデザインされたNK4の作用発現の分子メカニズムについて以下の計画を設定し、それぞれに示す成果を得た。 1.c-Met juxtamembraneドメインを介したシグナルON/OFF制御機構の解析 (1)健常組織においてc-Metの活性化を負に制御する機構としてc-Metのjuxtamembrane領域にある985番目のセリン(Ser985)のリン酸化に注目し、リン酸化Ser985を特異的に認識する抗体を作製した。この抗体によりヒト肺癌細胞株A549をもちいた解析を実施し、Ser985リン酸化酵素としてprotein kinase Cを、また脱リン酸化酵素としてprotein phosphatase 2Aを同定した。また健常なマウスの肝臓においてc-MetのSer985は恒常的にリン酸化され、HGFにたいする細胞応答がみとめられないのに対し、CC14により人為的に肝炎を発症させたマウスの肝臓では、その修復期にSer985は脱リン酸化されc-Metは活性化状態となることを明らかにした。 2.juxtamembrane domainを欠失したc-Metを発現するノックインマウスの作製 Ser985を含むjuxtamembrane領域はc-Metの13番目のexonにコードされている。exon13を欠失したc-Metを発現するノックインマウスを作製するためにexon13を挟むイントロンにlox配列を挿入したベクターを構築しES細胞を得たが、キメラマウスにおいてlox配列だけが失われることが判明した。そこでその対策としてエクソン13を欠失させたベクターを新たに構築しキメラマウスを得ることができた。 3.NK4による血管新生阻害機構の解析 NK4を固相化したアフィニティービーズを作製し細胞表面に発現するNK4結合分子の解析を行い、lamininγ1がその結合分子の1つであることを明らかにした。
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