研究課題/領域番号 |
17015036
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター) |
研究代表者 |
中面 哲也 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), がん治療開発部, 室長 (30343354)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2005年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 腫瘍マーカー / メラノーマ / glypican-3 / SPARC / HSP105 / siRNA / 癌細胞 / アポトーシス |
研究概要 |
本研究の主な2つの成果について報告する。 メラノーマの新規腫瘍マーカー、SPARC (secreted protein acidic and rich in cysteine) メラノーマに対する従来の血清腫瘍マーカーは、IV期などの進行癌にしか陽性値を示さず、早期メラノーマをなとんど診断出来ない。我々はメラノーマに高発現する分泌蛋白SPARCに着目し、ELISA法を用いて血清学的診断法を確立した。原発性メラノーマ、健常人を対象として、血清中のSPARCを定量し、陽性率を既知の腫瘍マーカーである5-S-cysteinyldopa (5-S-CD)および我々が同定したGlypican-3 (GPC3)と比較した。健常人の平均値+2SDをカットオフ値とすると、SPARCの陽性率は33%であり、健常人で5%の疑陽性を認めた。5-S-CDの陽性例は、ほとんどがStage IVの進行癌であったが、SPARCおよびGPC3はStage 0のin situメラノーマであっても、それぞれ53%、47%で陽性となった。両者をあわせるとStage 0〜IIのメラノーマの66%が診断でき、早期メラノーマの検出に有用であることが示された。 多様な癌に高発現するHSP105のsiRNAを用いた発現抑制による癌細胞アポトーシスの誘導 我々はSEREX肌法により同定したHSP105が、種々の癌細胞に高発現しており、免疫療法のターゲットとして有用である事を報告してきた。siRNAを用いてHSP105の発現を低下させると、ヒト正常線維芽細胞ではアポトーシスは誘導されないのに対して、様々なヒト癌細胞株においてアポトーシスが誘導された。HSP105はアポトーシスを抑制する事により癌化と関連しており、がん治療の新たな標的分子となりうることが示された。
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