研究課題/領域番号 |
17016082
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
改正 恒康 独立行政法人理化学研究所, 生体防御研究チーム, チームリーダー (60224325)
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研究分担者 |
星野 克明 独立行政法人理化学研究所, 生体防御研究チーム, 研究員 (50324843)
田中 貴志 独立行政法人理化学研究所, 生体防御研究チーム, 研究員 (00415225)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 樹状細胞 / CpG DNA / Toll様受容体 / IκBキナーゼ / I型インターフェロン / 遺伝子欠損マウス |
研究概要 |
Toll様受容体は、樹状細胞に発現している一群の膜タンパクであり、種々の免疫アジュバントの受容体として機能している。TLRリガンドは、脂質、タンパク、核酸系の成分に分けられるが、特に核酸系成分に関しては、化学合成可能であること、強いTh1応答を誘導すること、I型IFN産生誘導を示すことなどから、腫瘍ワクチンとして有望視されている。CpG DNAはTLR9リガンドとして機能するDNAであるが、形質細胞様樹状細胞(PDC)に作用し、I型IFN産生を誘導する。この機能がシグナル伝達分子IκBキナーゼα(IKKα)欠損マウスにおいて著明に障害されていることが明らかとなった。障害は、脾臓由来、およびin vitro骨髄由来いずれのPDCにおいても認められた。一方、TLR9刺激による炎症性サイトカインの障害は軽度であった。TLR9シグナルとほぼ同様の機能を持つTLR7シグナルには、同様の障害が認められた。しかし、その他のTLRシグナル機能の異常は認められなかった。ルシフェラーゼの実験結果から、IKKαは、転写因子IRF7によるI型IFNプローモーター活性化を増強することが明らかとなった。さらに、IKKαは直接IRF7に結合し、IRF7をリン酸化することにより、TLR7/9シグナルによるI型IFN産生誘導に関与していることが明らかとなった。IKKαは、新規の免疫制御薬開発の標的分子になることが期待される。
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