研究課題/領域番号 |
17018017
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小保方 潤一 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50185667)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2005年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | シンビオジェネシス / 遺伝子移動 / プロモーター獲得 / コアプロモーター / 遺伝子トラップ系統植物 / クリプティックプロモーター |
研究概要 |
シンビオジェネシスとは細胞内共生者が宿主内でオルガネラ化する過程の総称であり、共生者ゲノムにコードされていた遺伝子群の宿主核への移動が生じる。この遺伝子移動は、遺伝子配列の宿主核へ転移と、それに引き続くプロモーターの獲得、という二つのステップを含んでいる。本研究では、植物核ゲノムをモデルに、ゲノム中に転移・挿入された新規構造遺伝子がプロモーターを獲得するメカニズムを、次の4つのアプローチから解析した。 (1)植物ゲノム上の転写開始位置シグナルに関する解析 TATA-boxやInrなどのコンセンサス配列を持たない植物プロモーターを詳細に解析し、植物ゲノム上の転写開始点の出現位置を比較的よく予測できるアルゴリズムを開発した。 (2)植物のコアプロモーターに関する情報学的解析 シロイヌナズナやイネのゲノム上で実際に機能している転写開始点やプロモーターの周辺領域について、包括的なモチーフの検索・抽出と種間比較を行い、塩基配列上で上記領域を特徴づける保存モチーフ群をカタログ化された。 (3)遺伝子トラップ植物系統を用いた新生プロモーターの解析 プロモーターのないマーカー遺伝子をシロイヌナズナの核にランダムに挿入し、野生型の転写単位とは無関係に挿入マーカーが発現した植物系統をT2,T3世代で同定し、新生プロモーターの候補を多数収集した。 (4)クリプティックプロモーター活性化機構の解析 プロモーターの新生に必要なシス因子を実験的に検討するため、種々のキメラ遺伝子群を設計作製し、シロイヌナズナに導入した。形質転換植物は順調に生育しており、その種子世代を用いて、次年度以降、実際の解析を行う。
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