研究課題/領域番号 |
17018042
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
諏訪 牧子 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報科学研究センター, 副研究センター長 (30242241)
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研究分担者 |
PAUL Horton 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報科学研究センター, 研究チーム長 (00371071)
藤渕 航 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報科学研究センター, 研究員 (60273512)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ゲノム比較 / GPCR / 遺伝子発見 / 高密度集積遺伝子クラスター / 嗅覚受容体 / 発現機構 / 機械学習ツール / H領域 |
研究概要 |
本研究では、ゲノム上でGPCRの高密度集積クラスターと上流配列を網羅的に解析し、嗅覚受容体での「1嗅覚細胞1受容体」機構との関連性を解明することを目的とした。まず224種の原核生物と、7種類の真核生物から網羅的にGPCRを発見してDB化(http://www.sevens.cbrc.jp)した。これを基にヒトゲノム配列に対し、嗅覚受容体などが形成する既知の高密度遺伝子集積クラスター内で、隣接遺伝子ペアを調べたところ、遺伝子間距離、配列類似度、エクソン数、GC含有量、リピート配列の含有量等が隣接ペアを特徴付けると判った。これを基に機械学習ツール(SVM)で、隣接遺伝子ペアを高密度集積クラスター由来、非由来と判別しながらゲノム配列に沿って繋げることで、ヒトゲノム配列で94個のGPCR高密度集積遺伝子クラスターを同定した。クラスターを構成するGPCRの大部分は嗅覚受容体だが、味覚物質、ケモカイン、アデノシン、トレースアミンなどの受容体や機能未知のGPCRも見出した。 高密度集積クラスターの上流を解析したところ、上流千数百塩基以内にプロモータ領域の可能性を示す保存領域が見つかり、より上流領域に対しては、既知の制御領域(H領域)と相同性が高い領域がゲノム全体で、数箇所見つかった。既知のH領域が、高密度集積クラスター上流に存在するのが一般的なら、この検出数は非常に少ない。H領域上の弱いコンセンサス配列が検出困難だったとも考えられるが、むしろクラスターの制御領域はH領域だけとは限らないと考えた方が自然である。そこでマウス、ヒトのシンテニー領域から、対応する高密度集積クラスターを抽出し、両者で保存する領域を探索した結果、十数箇所の高密度集積クラスターの上流に、H領域とは異なる長い保存領域を確認した。現在、検出した領域を実験グループと共同の上、詳細に解析中である。
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