研究課題/領域番号 |
17019059
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
松本 壮吉 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (30244073)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 結核 / 抗酸菌 / 潜伏感染 / 休眠 / 三大感染症 / 内因性再燃 / ゲノム / プロテオミクス |
研究概要 |
本研究は抗酸菌に特異的な核酸結合性蛋白質MDP1が標的として制御する遺伝子群やMDP1の転写抑制を免れ休眠期でも発現する遺伝子群(休眠維持分子)、MDP1の翻訳後活性に作用する分子群、すなわち定常期から休眠導入期にかけてMDP1を活性化する分子(休眠導入分子)、また休眠期から増殖期にかけてMDP1を不活化する分子(休眠解除分子)を全ゲノムレベルで同定し、結核菌の休眠導入-維持-解除の分子機構を解明することを最終の目的としている。 MDP1が制御する遺伝子群の同定 MDP1欠失抗酸菌株の蛋白質の二次元電気泳動を行い、野生株のパターンと比較した。MDP1を欠失させることにより、様々な蛋白質が大量に発現されていることが明らかとなった。変化の見られた蛋白質スポットを切り出しトリプシン処理した後、質量分析機にて解析し、MDP1により発現制御される蛋白質群の同定を行った。 休眠維持分子探索を目的とした、MDP1大量発現株の作成と解析 弱毒牛型結核菌(BCG)のMDP1遺伝子をシャトルベクターpSO246に導入しBCGの形質転換を行うことで、MDP1を大量に発現するBCGを得た。この形質転換体の発育はMDP1によりその発育が顕著に抑制されていた。MDP1大量発現株の蛋白質発現プロファイルを二次元電気泳動法により比較検討し、MDP1の転写抑制を免れ発現する蛋白質群(休眠維持候補分子)の同定を行った。 MDP1結合性蛋白質(休眠導入/解除候補分子)の同定 MDP1の活性を調節する分子の同定を目的として、MDP1結合性蛋白質の同定を行った。抗MDP1抗体を産生する三種のハイブリドーマ細胞を確立し特異抗体を調整した。この抗体を用いて免疫沈降反応を行い、MDP1と結合する蛋白質が存在することを明らかにした。MDP1結合蛋白質の同定を二次元電気泳動および質量分析と、結核菌ゲノム情報を利用して行った。
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