研究課題/領域番号 |
17021014
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
崎村 建司 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40162325)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2005年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | ES細胞 / Cre / loxP組換え系 / C57BL / 6 / コンディショナルノックアウト / キメラマウス / 神経細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は、Cre/loxP組換え系を用いたコンディショナルターゲティング法により脳機能解明をおこなうためのマウスを開発することである。このために、脳の各種細胞特異的にCreあるいは薬剤誘導型のCrePRを発現するマウスを樹立する。本年度は、アストログリアのマーカー遺伝子のGFAP、オリゴデンドログリアのマーカー遺伝子のNG2、発生過程の幼若神経細胞のマーカー遺伝子のβIII Tubulin、及び神経幹細胞マーカー遺伝子のNestinそれぞれに、Cre遺伝子をノックインしたマウスを作成した。また、時期特異的な神経細胞での遺伝子破壊を目指して、神経細胞マーカー遺伝子として認知されているNeuron Specific enolase(NSE)遺伝子に着目し、ステロイドホルモンで活性誘導が可能なCrePRをノックインしたマウスの作成を進めた。それぞれの遺伝子にCre遺伝子あるいはCrePR遺伝子をノックインしたベクターを作成し、我々が樹立したC57BL/6由来ES細胞株RENKAに導入した。標的組換えをおこした細胞からキメラマウスを作出し、生殖系列遺伝する5種類のマウス系統を樹立することに成功した。これらのCre発現マウスのうちβIII tubulin-Cre(Tb3Cre)とlacZを発現するレポーターマウスとを交配させ、両者の遺伝子を持つマウスを選択し、発達時期を追って細胞特異的なCre活性の存在とその組換え効率を検索した。その結果、生後4週のマウスではほぼ全ての神経細胞がβガラクトシダーゼ陽性を示したが、白質には陽性細胞像はほとんど認められなかった。一方、生後5日では、βガラクトシダーゼ陽性を示す細胞は、神経細胞あるいは神経前駆細胞と思われるものであったが、いずれも成体ほど多くなかった。また、Nestin-Cre(NesCre)マウスの組換え能力を検索した結果、このマウスでは神経細胞特異的な組換えが認められたが、全ての神経細胞ではなかった。この両者はいずれも神経細胞特異的な組換えマウスとして利用可能である。
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