研究課題/領域番号 |
17022048
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
平瀬 肇 独立行政法人理化学研究所, 平瀬研究ユニット, ユニットリーダー (90392084)
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研究分担者 |
酒谷 誠一 独立行政法人理化学研究所, 平瀬研究ユニット, 研究員 (40391958)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 海馬 / 錐体細胞 / 場所細胞 / 麻酔 / 細胞外記録 / シータ波 / 多点同時記録 / 発火活動 |
研究概要 |
ラットの海馬CA1錐体細胞は場所細胞として発火することが知られているが、場所細胞の発火に関する生理的機構についてはあまり研究されていない。これは、行動中の動物より膜電位測定が極めて困難であることに起因する。本研究の目的は、情報処理が行われている海馬CA1領域よりin vivoの状態で細胞内(intracellular)記録又は細胞並置(juxtacellular)記録を試行できる実験プロトコルを開発することである。具体的には、浅い麻酔状態で頭部を固定し、環境操作し、場所依存性発火の可能性を観測した。 我々は、体重200〜300gの雄ラットへ接地電極とレファレンス電極を慢性的に後頭部にインプラントし、頭部固定用の金属片を頭蓋骨に装着した。手術後、2〜7日の回復期間の後、吸引麻酔を施し、脳定位固定装置を用いて実験動物を固定した。神経活動の記録には、多点微小ワイヤテトロード電極またはシリコンプローブ多点電極(16チャンネル・テトロード仕様)を用いた。 イソフルランは吸引を外してから5分程度で動物の行動が回復することから麻酔深度を短時間で調節できると考えられる。我々は、イソフルランの濃度を変化させることにより、海馬CA1領域の脳波の動態の変化を計測した。その結果、イソフルランの濃度を浅くしていくに応じて、シータ(θ)帯域の脳波パワーが大きくなることが確認された。次に、浅い麻酔状態で実験動物が所在する環境を回転させ、CA1錐体細胞層より神経活動を記録した。多点同時記録から抽出された単一細胞活動の解析の結果、環境操作が細胞群発火活動へ有意な変化を与えていることが確認された。
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