研究課題/領域番号 |
17023045
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
小野 勝彦 生理学研究所, 分子生理研究系, 助教授 (30152523)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | ネトリン1 / 脊髄神経節 / 脊髄 / 回路網形成 / waiting period / in situ hybridization / ノックアウトマウス / コラゲン培養 |
研究概要 |
発生初期において、背根神経節(DRG)線維は脊髄侵入後、まず脊髄背側部に後索を形成する。その後、時期を遅らせ軸索側枝を脊髄外套層の標的細胞に伸ばす。この2つの過程の間には"waiting period"と呼ばれる時差があり、緻密な神経回路網の形成の一端を担うと考えられている。本研究ではその分子機構を明らかにすることを目的とした。 Netrin-1は発生期の神経管腹側由来の軸索誘導分子である。一方、netrin-1は脊髄背側部でも発現することが報告されているが、その機能については明らかとされていなかった。Netrin-1の発現はwaiting period(マウス胎齢12.5日目(E12.5))に後根進入部位近傍で一過性に発現が強くなり、E13.5では弱くなっていた。Netrin-1欠損マウスでは、DRG線維が野生型より早期に、また後索を形成することなしに脊髄外套層に侵入する。さらにDRGとnetrin-1発現細胞と共培養を行った結果、軸索誘引もしくは反発活性は認められなかったが、DRGからの突起形成が著しく阻害された。底板の大部分を欠損するGli2欠損マウスにおいて正常な後索が形成されることから、背側由来のnetrin-1がDRG線維の投射に関わることが示された。この時期のDRGにおいてnetrin受容体のうち、Unc5aとUnc5cが発現し、Unc5c突然変異マウスにおいてDRG線維の早期の異常侵入が認められた。以上の結果から、背側由来netrin-1はUnc5受容体を介してDRG線維に抑制的に作用することで外套層への進入時期や進入部位を適正に制御していることが明らかとなった。本研究により脊髄背側部に発現するネトリン-1の機能の一部が明らかとなり、さらに一次求心性神経回路網形成に重要な過程である軸索伸長のwaiting period形成が初めて分子レベルで解明された。
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