研究課題/領域番号 |
17024067
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
岡戸 晴生 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (60221842)
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研究分担者 |
三輪 昭子 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (60142155)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | カルシウム結合蛋白 / グルタミン酸受容体 / 核移行 |
研究概要 |
神経伝達効率の可塑性の多くの場合AMPA受容体の細胞膜発現の変化によって制御され、その結果としてCREBのリン酸化が亢進し遺伝子発現の変化に繋がる。われわれは (1)Ca^<2+>透過型AMPA受容体の発現がCa^<2+>蛋白CalbindinD28k(CB)によって制御されていることを見出した。さらに (2)このAMPA受容体から流入したCa^<2+>によってCBが核に移行し、AMPA受容体依存性のCREBのリン酸化を促進することを見出した。 実際Ca^<2+>透過型AMPA受容体とCa^<2+>結合蛋白CBの共存傾向を前脳領域の抑制性ニューロンで見出しており、この共存には機能的な意味があるという仮説を立てた。このCa^<2+>透過型AMPAR-CalbindinD28kシグナル伝達系を新たな神経活動-遺伝子発現系として提唱し、この分子機能と機能的意義の解明を本研究の目的とする。すなわちCBが如何なる分子メカニズムによってAMPA受容体の細胞膜発現増加を促し、核に移行し、CREBのリン酸化を亢進するのかを明らかにしたい。今年度、初代培養神経細胞を用いて、発生にともなうCBの局在変動を調べたところ、培養日数、細胞密度、グリアの有無などに依存し、成熟を促進する条件下でCBの核への局在化が見出された。今後、このCBの局在変動が活動依存性か否か、また、CBの核移行が神経回路形成、機能発現に果たす役割を明らかにしていきたい。
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