研究課題/領域番号 |
17025039
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
秦野 伸二 東海大学, 医学部, 助教授 (60281375)
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研究分担者 |
大須賀 等 東海大学, 総合医学研究所, 助教授 (60203775)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / ALS2遺伝子 / 運動ニューロン / 神経変性疾患 / ALS2タンパク質 / 低分子量Gタンパク質 / グアニンヌクレオチド交換因子 / エンドゾーム |
研究概要 |
本研究は、家族性筋萎縮性側索硬化症2型の原因遺伝子産物「ALS2」の有するRab5GEF活性に着目し、低分子量Gタンパク質Rab5が担っているとされるエンドサイトーシス、小胞輸送、エンドゾーム融合におけるALS2の分子調節機能についての解析を行い、ALS2の神経細胞内における生理的機能を分子レベルで解明することを目指すものである。平成17年度の成果は以下のように要約される。 1.神経細胞におけるALS2の発現および細胞内局在 神経系の発達・成熟過程において、ALS2の発現は胎児期に低く、生後7〜21日後に一過性に上昇し、その後はやや低く保たれることが明らかとなった。培養神経細胞を用いた解析により、ALS2は細胞体、樹状突起、ならびに軸索先端のエンドゾーム様膜状構造体に局在することが明らかとなった。 2.ALS2とALS2CLの分子機能連関 酵母two-hybrid、免疫沈降法およびゲル濾過アッセイにより、ALS2相同遺伝子産物ALS2CLがALS2と直接結合すること、2量体を形成すること、さらに8量体ALS2との結合により高分子複合体を形成することが判明した。また、細胞内においてALS2CLは、ALS2の有する初期エンドゾーム融合促進作用をドミナントに抑制することが明らかとなった。 3.ALS2の発現誘導可能な細胞株の樹立 正常型ならびに変異型ALS2発現細胞株の単離に成功した。 4.ALS2喪失がエンドサイトーシスならびに細胞内膜・小胞移送に及ぼす影響 RhodamineラベルしたEGFの定量的細胞内挙動解析系を確立した。Als2ノックアウトならびに野生型マウスに由来する線維芽細胞を用いて、EGFをマーカーとしたエンドサイトーシスならびにエンドゾーム動態解析を行った結果、Als2ノックアウトマウス由来の細胞ではエンドゾーム動態に変調(膜融合能の低下)を来していることが判明した。
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