研究課題/領域番号 |
17026006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西山 賢一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (80291334)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | SRP / 4.5S RNA / タンパク質膜挿入 / SecYEG / 再構成 / 大腸菌 |
研究概要 |
大腸菌において膜内在性タンパク質は、その合成に共役して膜挿入することが知られている。疎水性の強い膜貫通領域はシグナル認識粒子(SRP)とSRP受容体(SR; FtsY)により膜にターゲットされ、タンパク質膜透過装置(SecYEG)上で膜挿入が進行すると考えられている。SRPは細菌から動物細胞に至るまで、すべての生物に保存されている。大腸菌においては、SRPはFfhタンパク質と4.5S RNAにより構成されている。前年度までの研究により、膜タンパク質MtlAの膜挿入はSRP/SR、SecYEGおよび膜挿入新因子により再構成できることを示し、さらに新因子はlipidA誘導体であることを報告した(J.Biol.Chem.,2006)。この再構成系と、前年度構築した4.5S RNAの枯渇株から調製したタンパク質合成系を組み合わせて、4.5S RNAの機能解析を開始し、4.5S RNAに依存した膜挿入再構成系を確立した。この過程で、4.5S RNAを枯渇した株でSecYEGを大量生産させると生育が回復することを見出した。これまで4.5S RNAは、tRNAやrRNA以外では大腸菌で生育に必須な唯一のスモールRNAであると考えられていたが、本研究により膜挿入部位の増加により4.5S RNAの必要量は大幅に減少することが明らかとなった。4.5S RNAとSecYEGの機能的関連を強く支持する結果である。また、4.5S RNA枯渇株でFfhやFtsYを大量生産させても生育は回復しなかったため、4.5S RNA枯渇株の生育の回復はSecYEGに特異的であることも判明した。これらの成果については、現在論文準備中である。
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