研究課題/領域番号 |
17026017
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 豊 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教授 (40345872)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | イネ / シュート / RNA / 形態形成 / 茎頂分裂組織 / 低分子RNA / マイクロRNA / RNAi / 突然変異体 |
研究概要 |
本研究はイネを材料に植物の形作りにもっとも重要な茎頂分裂組織の形成機構を分子遺伝学的手法により解明しようとするものである。これまで胚発生の過程で茎頂分裂組織のマーカーとなる遺伝子の発現が異常になる胚発生致死や幼植物体致死突然変異体から原因遺伝子を単離することにより茎頂分裂組織形成に関わる遺伝子の同定を試みてきた。その結果、RNAiの機構に関与する複数の酵素が茎頂分裂組織の形成に必要なことを見いだした。RNAiの機構では低分子RNAが遺伝子発現抑制のトリガーとして機能することが知られており、下流で働く低分子RNAの同定を試みた。その結果、HD-ZIPIIIファミリーの転写因子の発現を負に制御する低分子RNAであるmiR166の蓄積が変異体において特異的に上昇していることが明らかになった。シロイヌナズナにおけるオルソログの機能解析からこれらの遺伝子がta-siRNAと呼ばれる低分子RNAの産出に関わることが明らかにされたことを合わせて考え、イネのシュート構築においてta-siRNAと呼ばれる低分子RNAにより、別の低分子RNAであるmiR166の発現が負に制御されており、さらに、その標的である転写因子HD-ZIPIII遺伝子の発現を負に調節していることが予想された。これまで、転写因子のカスケードによるシュート構築に関するモデルが提案されていたが、本研究ではそれらのさらに上位で複雑な低分子RNAによる転写因子の発現調節が機能していることを明らかにすることができた。
|