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アンチセンスRNAによるエピジェネティックな修飾の構築機構

研究課題

研究課題/領域番号 17026037
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

佐渡 敬  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (70321601)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワードX染色体不活性化 / アンチセンスRNA / エピジェネティクス / クロマチン / Xist / Tsix / 遺伝子改変マウス
研究概要

Tsixの転写によって産生されるスプライシングを受けたRNAが,Tsixを介したXistの発現制御機構にどのようなインパクトを持つかについては,前年度の解析から,胚発生においてはTsixのスプライシング欠損アリル(Tsix^<ΔSA>)を持つX染色体上でもXistのエピジェネティック制御は適切に確立されることから,Tsixスプライシング産物はTsixによるXist遺伝子のアンチセンス制御を担うものではないという結論に達していた.そこで,平成18年度開始当初は,その投稿準備を進めるとともに,新たにTsixはRNAポリメラーゼII(polII)によって転写されることが必要なのか検討する計画であった.ところが,論文投稿にあたって,いくつかの追加実験を行ったところ,未分化なオスES細胞においてはTsixのスプライシング欠損を持つX染色体からのXistの発現量が野生型のそれに比べ有意に高いことがわかった.これは胚における前年度からの解析結果と一見矛盾するが,Tsix^<ΔSA>アリルを持つこのES細胞を分化させるとXistの発現は野生型同様消失することから,やはりTsixを介したXistの発現制御機構に大きな影響はないことが改めて示された.さらに以前作製したTsix^<ΔSA>とよく似た構造を持つもののTsixによるアンチセンス転写は正常に認められる改変アリル(Xist^<1lox>)を持つES細胞を用いて同様の解析を行った結果,この場合も未分化なES細胞においてのみXistの発現上昇が認められ,分化誘導後のXistの発現は適切に抑えられることがわかった.これらの結果から,Tsix^<ΔSA>とXist^<1lox>で共通に欠失している領域に未分化状態特異的にXistの発現制御に効果を持つ配列が存在すると考えた.一連の成果はDevelopment誌に掲載された.現在は,新たにその存在が示唆された未分化状態特異的に効果を持つXistの発現制御配列について解析を進めている.polIIによる転写の意義に関しては,現在中断している.

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Tsix-deficient X chromosome does not undergo inactivation in the embryonic lineage in males : implications for Tsix-independent silencing of Xist.2006

    • 著者名/発表者名
      Ohhata et al.
    • 雑誌名

      Cytogenetic and Genome Research 113

      ページ: 345-349

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Tsix defective in splicing is competent to establish Xist silencing.2006

    • 著者名/発表者名
      Sado et al.
    • 雑誌名

      Development 133

      ページ: 4912-4931

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Tsix silences Xist through modification of chromatin structure2005

    • 著者名/発表者名
      Sado et al.
    • 雑誌名

      Developmental Cell 9

      ページ: 159-164

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Imprinted X inactivation in the preimplantation mouse embryos2005

    • 著者名/発表者名
      Sado, Ferguson-Smith
    • 雑誌名

      Human Molecular Genetics 14, Spec.1

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

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