研究課題/領域番号 |
17027013
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森 仁志 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 教授 (20220014)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 頂芽優勢 / サイトカイニン生合成 / オーキシン / イソペンテルニ基転移酵素 / サイトカイニン酸化酵素 / サイトカイニン |
研究概要 |
エンドウのPsIPT2プロモーター::GUSを導入したシロイヌナズナをオーキシンで処理すると、オーキシンに応答してエンドウ組織内と同様な時間経過でGUS mRNAが減少した。この形質転換体は、実生全体がGUS染色されるが、オーキシン濃度が高く、常に伸長している根端はGUS染色されない。そこでこの系を用いて、PsIPT2遺伝子のオーキシンによる転写抑制機構を解析するために、プロモーター約2kbを全領域にわたって順次100baseずつ欠失させたプロモーターを作製した後、GUS遺伝子と融合させたDNAを構築し、この改変PsIPT2プロモーター::GUSをシロイヌナズナに導入して形質転換体を作製した。これらの形質転換体の解析を行ったところ、転写開始点から-1516から-1598塩基上流の領域を欠失させたプロモーターを導入した形質転換体では、根端もGUS染色されることが分かった。この領域にオーキシンによって転写が抑制されるために必要なシス領域が含まれている可能性が高い。 頂芽切除3時間後から茎のサイトカイニンは増加し、12時間後をピークに徐々に減少する。一方、茎のIAAは頂芽切除後減少し、12時間後から徐々に増加してきた。茎におけるサイトカイニンの減少は、新たに頂芽となった腋芽で生合成されたIAAが茎を流れ、PsIPT2の転写を抑制し、サイトカイニン生合成を抑制した結果であるとともに、サイトカイニンを代謝するcytokinin oxidase(CKX)の働きにより、サイトカイニンが分解された結果と推測される。そこで頂芽切除12時間後の茎からCKXのcDNAを単離してその発現を解析した。茎からは転写の確認できたCKXが2つ単離された。そのうちの一つのCKXはオーキシンで著しい誘導を受けた。頂芽切除9時間後までCKXは転写が減少するが、18時間後には茎において誘導されることが分かった。新たな頂芽から流れてきたオーキシンによって、誘導されたと考えられた。また無傷の茎をTIBA処理すると下位の茎でのCKXの転写は検出できなくなった。
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