研究課題/領域番号 |
17027029
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
和田 拓治 独立行政法人理化学研究所, 機能発現研究チーム, チームリーダー (50360673)
|
研究分担者 |
冨永 るみ 独立行政法人理化学研究所, 機能発現研究チーム, 研究員 (20373334)
石田 哲也 独立行政法人理化学研究所, 機能発現研究チーム, 研究員 (60360492)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | セル・ソーター / GFP / 表皮細胞 / シロイヌナズナ / bHLH遺伝子 / セルソーター |
研究概要 |
本年度は、根毛細胞で発現するbHLH遺伝子(GL3,EGL3,AtMYC1)のpromoter::GFP形質転換体から根毛細胞由来のGFP蛍光プロトプラストをセル・ソーターで選別した。さらに選別した細胞からtotal RNAを抽出した後、Gene Chip解析を実施した。各bHLH遺伝子形質転換体と同様の処理を施したCol-Oの遺伝子発現パターンとも比較すると、GL3遺伝子発現領域とCol-Oの根totalRNAが似ており、EGL3遺伝子発現領域とAtMYC1遺伝子発現領域が似ていた。次に3種のbHLH遺伝子発現領域間で比較して、各遺伝子発現領域で大きく発現変動している遺伝子を調べた。 GL3遺伝子発現領域で発現変動している遺伝子数は3bHLH遺伝子発現領域の中で最も多く、発現上昇している遺伝子は代謝、核酸・タンパク質・アミノ酸の生産や修飾、転写関連遺伝子が見られ、逆に発現低下している遺伝子はイオンやタンパク質輸送関連遺伝子、アミノ酸のリン酸化、環境応答関連遺伝子、生合成・異化に関連する遺伝子であった。このことはGL3遺伝子発現領域に静止中心が含まれており、遺伝子発現が活発であるからと考えられる。EGL3遺伝子領域で減少している遺伝子にはタンパク質の生合成・修飾や輸送、転写に関わる遺伝子が多く占めていた。これらの遺伝子は上部のAtMYC1遺伝子発現領域では発現が上昇していることから、EGL3遺伝子発現領域では遺伝子発現全体が多少落ちていると考えられる。AtMYC1遺伝子発現領域では輸送・タンパク質リン酸化に関わる遺伝子が発現上昇していた。この遺伝子リストには、EXP8のような細胞伸長関連遺伝子も含まれていた。 本研究において、根毛細胞形態形成における遺伝子発現の新たな理解をすることができた。
|