研究課題/領域番号 |
17028034
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中井 正人 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (90222158)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 葉緑体 / プラスチド / オルガネラ / トランスロコン / 蛋白質輸送 / 蛋白質局在化 / 膜透過装置 / 分子シャペロン |
研究概要 |
プラスチドは、葉緑体に代表される特徴的なオルガネラで、光合成の他、アミノ酸代謝や脂質代謝、硫黄同化および窒素同化にも重要な役割を担っている。これらの生理機能は、2千とも3千とも言われるプラスチド蛋白質が、適切な時期に、適切な組織・器官において、適切な量、配置されることで維持されている。プラスチドを構成する蛋白質の多くは核ゲノムにコードされており、前駆体として細胞質ゾルで合成された後、プラスチドヘと輸送される。この輸送にはプラスチド包膜に存在する蛋白質輸送装置やそれと協同的に働くプラスチド内外の分子シャペロン蛋白質が関与している。申請者は平成17-18年度に本特定領域公募班として採用されin vivo・in vitroの実験系双方を用いた解析から、特に制御メカニズムの中心に位置すると予想される内包膜に存在する蛋白質輸送装置の同定を進めてきた。その結果、内包膜には、およそ1メガダルトンにもおよぶ新規な輸送装置複合体が存在していることを明らかにした。この複合体には、未同定のコンポーネントが多数含まれていることが期待され、現在、シロイヌナズナおよびエンドウ葉緑体の内包膜から、この蛋白質輸送装置複合体の精製を進めている。特に、シロイヌナズナにおいては、この1メガダルトンの内包膜輸送装置の中核を成すと考えられるコンポーネントに関して、ノックアウト植物体、アンチセンス植物体および過剰発現植物体の選別段階に入っており、いくつかの興味深い表現型が観察されている。また、これらの変異植物体のさまざまな器官におけるプラスチド分化への影響を生細胞を用いて可視化して観察するために、GFP(緑色蛍光蛋白質)にプラスチド局在化シグナル配列を付加した融合蛋白質を恒常的に発現するシロイヌナズナのラインも整備済みである。
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