研究課題/領域番号 |
17029045
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
川俣 純 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40214689)
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研究分担者 |
谷 誠治 山口大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (60197514)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | Lanemuir-Blodgett(LB)膜 / LB膜 / 粘土 / スメクタイト系粘土鉱物 / 非線形光学材料 / 光第二高調波発生 / 二光子吸収 / Langmuir-Blodgett(LB)膜 / 多光子吸収 |
研究概要 |
長鎖アルキル基を有しない分子(非両親媒性分子)を用いたLangmuir-Blodgett(LB)膜には、(1)機能性を有する発色団を高密度に集積できること、(2)長鎖アルキル基の導入が容易ではない化合物の配列制御を可能とし、LB法が適用できる分子の種類を拡張できること、などの特微かある。我々のグループは、粘土単一層とカチオン性分子からなる粘土-有機物複合LB膜において、粘土とゲスト分子の組み合わせを適切に選べば、非両親媒性分子の配列制御が可能であることを示してきた。また、作製条件の制御により、粘土上に吸着するゲスト分子の密度が精密に制御できることも見いだした。前年度までの研究で、粘土と非両親媒性分子との複合LB膜の形成機構がほぼ明らかとなった。その結果、多様な非両親媒性分子を用いて複合LB膜を作製することが可能となった。そこで今年度は、蓄積されたノウハウを活用し、機能性・実用性の観点から有用な粘土-有機物複合LB膜の作製を試みた。このことにより、粘土-有機物複合LB膜の特徴を活かした、新しい非線形光学機能・電子機能を有する材料の開発を目的とした研究を進めた。 まず、テトラチアフルバレン(TTF)およびその誘導体と粘上との複合LB膜の作製を試みた。TTFおよびその誘導体は、π-πスタッキングを生じやすいため高い自己凝集能を持つ。また、隣接する分子とのπ電子の重なりを変化させると、電子状態が変化することもよく知られている。粘土LB膜化することで、TTF分子の配列や分子間の距離を制御でき、電子物性を変化させることが可能であることを示した。 また、高効率二光子吸収化合物やフラーレンの誘導体を粘土LB膜化することで、興味深い非線形光学特性を示す新規光機能性材料が創出できることを示した。
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