研究課題/領域番号 |
17033003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
榊 直人 青山学院大学, 理工学部, 助手 (90342790)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 宇宙線 / 超高エネルギー天体物理学 / 空気シャワー |
研究概要 |
日本のAGASA実験グループは、エネルギースペクトルは1020eVを超えて延びているという観測結果を得ているのに対し、アメリカのHiResグループは10^<20>eV付近でスペクトルが落ち込んでいるという結果を発表している。両実験ともに10^<20>eVを超えるイベントの期待値は多くなく、さらに高統計で議論する必要があるため、Auger Project (Auger)、Telescope Array Project (TA)といったさらに大規模な実験が進められている。Augerでは水チェレンコフ検出器、TAではシンチレーター検出器をそれぞれメイン検出器として用いているため、検出器特性の違いのために異なる結果を出す可能性がある。AGASAのサイトで行ったAugerプロトタイプ検出器の性能実験結果とシミュレーションを用いて検出器特性による系統誤差の評価を行った。 宇宙線空気シャワーシミュレーションとしては、多くの実験グループにより用いられているCORSIKA6.5を用い、GEANT48.0により、AGASAシンチレーター検出器、Augerプロトタイプ検出器の特性を考慮した。空気シャワーの発達において高エネルギーでの相互作用モデルはQGSJET-II、SIBYLL2.1を用い、一次宇宙線種として陽子、鉄核について比較を行った。シャワー粒子数のシャワー軸からの距離に対する分布はシンチレーター、水タンクともにどのモデル、粒子種の組み合わせでも実験データがほぼ再現されたが、陽子を用いた方が再現性が良かった。AGASA、Augerではエネルギー決定のパラメーターとしてシャワー軸から、それぞれ600m、1000mでの粒子数密度を用いている。この値から推定エネルギーへの影響を見積もると、最大±6%(天頂方向)〜±14%(45度)、水タンクでは±18%(天頂方向)〜±12%(45度)の違いが生じることが分かった。
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