研究課題/領域番号 |
17034019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
辻本 和雄 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (50017414)
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研究分担者 |
水上 卓 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (50270955)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 高度好塩菌 / 細胞内pH / バクテリオロドプシン / pH感応蛍光色素 / プロトンポンプ / アンチポーター / 耐性菌 / 振動現象 |
研究概要 |
1)光照射による高度好塩菌細胞内外のpH変化の相補性 高度好塩菌懸濁液に関して、光照射による細胞内外のpHの変化を、pH感応色素を用いて観測し、その変化が細胞内外で相補的(対称的)でないことを見出した。この原因として、光受容膜蛋白質バクテリオロドプシンとハロロドプシンの寄与が大きいことをその変異株利用によって明らかにした。 2)一個の細胞の光照射による細胞内pH変化 光照射による単細胞内のpH変化を、レーザー顕微鏡を使って観測した。蛍光色素BCECF/AMを高度好塩菌細胞内に取り込まし、細胞内エステラーゼによる加水分解後の蛍光物質の蛍光強度は色素を取り巻くpHと正の直線関係がある。一個の単細胞をレーザートラップして、外部からバクテリオロドプシン吸収光を照射して、そのpH変化を調べた。その結果、細胞内pHは光照射によりアルカリ化したことが分かった。これは細胞懸濁液、すなわち、細胞の集合で観測された細胞内アルカリ化と同じ応答を示した。 3)H^+/Na^+アンチポーター阻害剤に耐性を持つ高度好塩菌の発見 プロトンポンプの阻害剤を用いたpH変化実験において、耐性菌を発見した。この菌は赤膜の色素であるバクテリオルベリン量が自然株より極めて少ないことが電子スペクトルと質量分析の結果、明らかになった。これはアンチポーター阻害によるNa^+排出阻害解消のために発現したことを意味する。 4)光照射による細胞内カルシウムイオン濃度の振動現象 強い光照射によって、細胞内のカルシウムイオン濃度が振動現象を示すことを示した。この周波数は0.02Hzであった。また、色素を持たない株に対しては応答がないことも分かった。
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