研究課題/領域番号 |
17034052
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
関谷 博 九州大学, 大学院理学研究院, 教授 (90154658)
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研究分担者 |
大橋 和彦 九州大学, 大学院理学研究院, 助教授 (80213825)
迫田 憲治 九州大学, 大学院理学研究院, 助手 (80346767)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 結晶 / フォトクロミズム / ラマン分光 / ジアリールエテン / 分子間相互作用 / 量子化学計算 / 蛍光スペクトル / 吸収スペクトル / 密度凡関数計算 |
研究概要 |
1,2-bis-(2,5-dimethhyl-3-thienyl)perfluorocyclopentene閉環体結晶中において閉環体結晶のS...S距離は、閉環体結晶中の歪んでいない閉環体に比べて0.24A長く、分子構造が歪んでいる。歪んだ分子が安定に存在する原因を解明するためにラマン分光法を適用した。ラマン分光により、開環体、歪んでいない閉環体の振動バンドを区別できただけでなく、歪んだ閉環体のバンドを分離して観測することに成功した。歪んだ閉環体と歪んでいない閉環体の生成比は定常状態において約4:1と決定された。歪んだ閉環体がなぜ安定であるかについて、閉環体の周囲に開環体が取り囲んだクラスターモデルを考え、結合エネルギーを量子化学計算(MP2/6-31G**)によって求めた。その結果、歪んだ閉環体を含むクラスターの方が歪んでいない閉環体を含むクラスターよりも安定であることが示された。また、、歪んだ閉環体では、チオフェン環のC=C、 C-S結合の分極が生じ、開環体チオフェン環の間の静電相互作用が増加することが示唆された。次に、ジアリールエテン類の結晶中のフォトクロミック反応と分子間相互作用について調査するために、1,2-bis(3-methyl-2-thienyl)perfluorocyclopenteneの開環体微結晶の電子スペクトルの測定を行った。可視光で閉環体を励起した場合に、430nmと550nmに二つのピークをもつ二重蛍光が観測された。二つの蛍光励起スペクトルは、開環体-閉環体および開環体-開環体の2量体ユニットによることが示唆された。このように結晶の中で二つのダイマーユニットの電子スペクトルが明確に分離されることは稀であり、結晶中の特異な分子聞相互作用の存在を示唆しているが、結晶表面で開環体のアグリゲートが生成する可能性も除外できない。
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